2014年8月3日日曜日

ちぃずの仲間達25:兒玉遥〜唯一無二の「博多の主人公」〜

 ということで、久しぶりにメンバー考察再開です。他のメンバーを取り上げる時は、その推しの人達に怒られないかとビクビクしながら書いてる訳ですが、今回は過去最大級の大物なので、いつも以上に緊張している次第です。まぁ、色々と的外れなことを書くとは思いますが、広い心で読み流してやって下さい。

 私を含めた大半の人々にとって、HKTへの入口は彼女だったと思う。結成当初のセンターだったのだから、当然と言えば当然だろう。そして、今でも彼女こそが「博多の顔」だと思っている人も、決して少なくないと思う。知名度ではさっしー、握手人気ではさくら、序列では芽瑠の後塵を拝することになっても、それでもまだ、私の中で「HKT」と聞いて最初に思い浮かぶのは、やはり、はるっぴの「おでこ」なのである。神童・珠理奈、超人・さや姉と比較され(特に珠理奈は同い年でポジションも同じ)、「支店のセンター」としての資質不足を指摘する声も多かったが、センターから外された今になっても、やはり彼女は圧倒的な輝きを放っている。そして、どれだけ人数が増えても、AKB選抜に混ざっても、一瞬で「あ、はるっぴだ」と分かるその圧倒的な存在感を、今も昔も彼女は保ち続けているのである。
 では、なぜそんな彼女がセンターを外されなければならなかったのか? という問題については、既に幾人もの人々が語り続けてきたことなので、今更私がそこに何かを付け加える気はない。ただ、結果的に言えば、彼女がセンターから外されたことによって、それまで批判の矢面に立たされ続けてきた彼女への精神的重圧はほんの少しだけ和らぎ、逆に彼女への同情論・擁護論が強まったことで、ようやく彼女の魅力が正当に評価されるようになったことは確かだろう。
 そして私は今でも、はるっぴがHKTのセンターの座を奪い返すことを願っている。断っておくが、私はめる・みお・なこにセンターの資質が無いと言っている訳ではない(むしろ、総合的には、なこをセンターに固定することこそが、戦略的には一番の得策だと私は思う)。それでも、はるっぴこそが最もセンターにふさわしいと私が考えているのは、彼女こそが真の意味での「主人公」のオーラの持ち主だからである。
 私の中では、秋元康は「作詞家」である以前に「作家」であり、各グループの「センター」とは、それぞれの「正伝の主人公」なのである(無論、それと同等以上に魅力的な無数の「外伝」が存在していることは言うまでもない)。「打倒・本店」を物語の主軸とする栄・難波の主人公が即戦力型の珠理奈・さや姉だったのに対し、博多は最初から「末っ子」であることを強調し、「未熟さ」をウリとする、ある意味で最も本店に近いコンセプトの物語を構築してきた。だからこそ、秋元康という稀代のストーリーテラーは、ダンス経験者でも、子役経験者でもなく、「特筆する能力がある訳ではないが、純真な笑顔の輝きだけは誰にも負けない、兒玉遥という少女」に「アイドル立身出世物語の主人公」としての資質を感じたのであろう。
 喩えるならば、前田敦子が北島マヤのような「不言実行型の主人公」だとすれば、兒玉遥は月島きらりのような「有言実行型の主人公」である。いくら叩かれても淡々と「自分の役目」を務め続けた前田敦子とは対照的に、はるっぴはグループ内での自分の立ち位置の悩みを堂々と告白し、日々の悔しさ・辛さ・そして嬉しさをストレートに表現することで、その感情をファンと共に分かち合おうとする。その姿勢は、める・みお・なこのような、本音を曝け出さない「プロ意識の高いメンバー」からは見られない。ある意味、その「プロに徹しきれない未熟なメンタリティー」こそが、「21世紀型の主人公」としての彼女の最大の武器なのである。
 そんな彼女が博多のセンターを奪還する瞬間こそが、HKTとしての「第一の物語」の完結の時だと私は思っていたのだが……、最近、私の中で「もう一つのストーリー」が浮上してきた。それは、はるっぴの本店完全移籍というシナリオである。小林よしのりは「はるっぴはいずれ実力でAKBのセンターを取れると思う」と言っていたが、この点に関しては実は私も同感というか、むしろはるっぴの魅力を最大限に生かせる場は、HKTではなく、AKBのセンターなのではないか、とすら思えてきたのである。
 はるっぴは、HKTの中ではどうしても「年上組」というポジションにならざるを得ないが、彼女の本来の特性は、どう考えても「妹系」である。確かに、顔付きそのものはこの三年間で別人のように成長し、黙っていれば「綺麗なお姉さん系」でも通用するレベルの風貌になったと思う。だが、あの声質と滑舌を考えれば、どうやっても彼女を生かせるのは「元気ロリ系」の楽曲であることは明らかであろう。しかし、今のHKTではロリ枠は既に飽和状態なので、彼女が青薔薇や純情主義に回らざるを得ない。だが、そのポジションが今の彼女に合っていないことは、誰の目にも明白であろう。
 ならば、彼女が「元気な妹系」としての本領を発揮出来る(平均年齢の高い)今の本店に完全移籍することこそが、彼女自身にとっても、そして48G全体にとっても一番理想的な配置なのではないか、というのが、最近の私の妄想である。おそらく、博多のはるっぴ推しの人々は到底承服出来ないだろうし、私個人としても、彼女にはずっと「博多の顔」でいてほしいという気持ちもある。だが、それと同時に、はるっぴがAKBのエースとして中西球道の如くHKTの前に立ちはだかるというストーリーも、それはそれで見てみたい。そんな期待を抱かせるほどに、私の中では彼女は誰よりも魅力的な「主人公」なのである。

2 件のコメント:

  1. こんばんは。

    運営がHKT48シングル表題曲のセンターに兒玉さんを選ばないのは,当初からAKB48に移籍させる計画だったからなのではないでしょうか。

    センターとして注目を集めるメンバーが移籍してしまえばHKT48にとって大きな戦力ダウンになりますから兒玉さん以外のセンターメンバーを育成する必要があったのではないかと思うのですよ。

    受け入れるAKB48サイドとしても「HKT48」色はできるだけ薄い方がよいはずですし…。

    兒玉さんが福岡を離れることになれば,地元ファンとしては寂しい限りです。

    ただ,兒玉さんほど「博多」が似合うメンバーはいないと思います。

    たとえ,所属がAKB48になったとしても,兒玉さんは「博多」を感じさせてくれそうな気がします。

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  2.  なるほど。確かに、一つの可能性として、そういう仮説も成り立ちますね。実際、珠理奈の本店完全移籍は何度も噂されてますけど、現実問題として不動のセンターを動かす訳にはいきませんし。逆に、主力メンバーの中で芽瑠だけはどことも兼任させなかったのも、そういう意図なのかな、という気もします(まぁ、これは単に年齢の問題かもしれませんが)。
     いずれにせよ、はるっぴは今の中途半端な立場のまま終わる存在ではないと思ってます。HKTにとっても、48G全体にとっても、未来の鍵を握る重要人物の一人であることは間違いないでしょう。

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