2014年4月19日土曜日

ちぃずの仲間達22:上野遥〜無邪気すぎる博多の踊り子〜

 ということで、二期生考察のラストを飾るのは、「博多最強ダンサー論争」において常に名前を挙げられる天性のダンスリーダー・はるたんである。彼女は公演において「はるっぴアンダー」という美味しいポジションを任されていることもあり、かつては二期生の中では公演最多出場メンバーであった。あおいたんのスライドセンター(&ちぃずIN)という選択肢が生み出されたことで、以前に比べると出番は減ったが、それでも「HKT劇場でセンターを任される数少ないメンバー」の一人であることは変わらない。
 つまり、彼女がいるからこそ、安心してはるっぴも外仕事や本店兼任が可能なのである。その意味では間違いなく二期生の最大の功労者の一人なのだが、この「劇場の番人」というポジションは、メディア露出の多い面々に比べて、どうしても人気面では不利になってしまう。実際、彼女は握手券の売上でも苦戦し、正規昇格でも「最後の4人」に回されるという、その実力や功績に比べてあまりにも不憫な扱いを受け続けていた。
 ただ、運営がはるたんをあまり積極的にメディアに起用しようとしない気持ちも、分からなくはない。というのも、彼女はあまりにも天然すぎて、MCが「失笑すら出来ないレベルの事故」に終わることが多いのである(ただ、周囲でそれを本気で心配するちぃず達の表情は面白い)。あるYに唯一出演した時も、正直言って見てられないレベルだったし、今はまだ「幼さ」というラベルでごまかせているが、一歩間違えると、昔のKKのような「笑えないバカ」という悪印象をファンに与えてしまう恐れがある。本人も「しけたん」と自虐しているように、自分のトーク力が破滅的であることは自覚しているようだが、せめて植木君のような「いじり甲斐のあるすべりキャラ」になるまでは、あまり表舞台には出さないほうが無難なのかもしれない。
 ちなみに、彼女のような「無邪気なロリ顔の本格派ダンサー」と言えば、他にも本店の西野、栄の石田、難波の加藤といった面々が挙げられるが、基本的に彼女達は「天才肌」というイメージで捉えられやすいので(実際には、加入前から積み重ねてきた努力の賜物なのだろうが)、「メンバーの成長を見守りたい」と考える劇場派の人々の中では、今ひとつ「庇護欲」をそそられないタイプなのだろう。難度の高いダンスをあまりに軽々とこなしてしまうが故に、実力で劣る同期の人気メンバー(こじまこ、まなつ、やぶしゅう、めるみお)に水を空けられてしまうというのが、なんとも皮肉な話である。
 ただ、Party公演の後半以降は、それまで「軽々と淡々とこなしているだけ」のように見えたはるたんのダンスに「表情の豊かさ」が加わり、全力で「元気アピール」をするようになるなど、明らかに彼女の中での「進化」も感じられる。実際、彼女はまだ中学生なのだから、ここから先の伸び代も十分に期待出来るだろう。今は同い年の西野未姫が「劇場公演におけるダイナミックなパフォーマンス」を武器に台頭しつつある訳だが、いずれは「東の西野、西の上野」と並び称されるような、新世代の48Gを代表するダンサーへと成長してほしいと切に願っている。

0 件のコメント:

コメントを投稿